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子育てに悩んだら読んでみて!ハリール・ジブラーンの「子供について」

ハリール・ジブラーン(またはカリール・ジブラン)(Kahlil Gibran) の詩集 『The Prophet(預言者)』 から、「子供について」 を紹介したいと思います。

親として、また大人として、子供との関係については、いろいろと悩むところですよね。

親として、自分の子供に対して全責任を負って「立派」に育てるのか、あたかも友達同士のように仲の良い親子として生活するのか。

子供にどこまで踏み込んでよいのか、二人の娘の父親としてもとっても悩み多き問題です。

そんな中で、ハリール・ジブラーンの「子供について」に出会って、なるほどと思ったので紹介したいと思います。

子育てに悩むをお父さんやお母さんに贈りたい!

冒頭部を紹介したいと思います(日本語訳は自分で行いました)。

子供について
"On the Children" by Khalil Gibran

あなたの子供はあなたの子供ではありません。
彼らの人生それ自身が憧れとなる息子であり娘です。
彼らはあなたを通じて生まれるが、あなたの一部としてではない。
彼らはあなたと共にいてもよいが、あなたの所有物ではない。

(冒頭部を抜粋、日本語訳:管理人)

この詩は、子供との関係でヘトヘトになっているお父さん・お母さんに贈りたいです。

かくいう子供が生まれてからの自分がまさにそんな感じでしたね。

なぜだか『立派に』育てなければいけないというプレッシャーに追い立てられ、 『子供のため』だという言い訳のもとに、自分の理想を押し付けるものの、子供はそんなことをしたくないわけですよ。

たいていは、言うことをきいてくれなくて、さらに高圧的に子供に接してしまって、ますますうまくいかずに悪循環と自己嫌悪という日々でした。

そこで出会ったのが「子供たちについて」の詩でした。

ハッとさせられる内容ばかりで、いかに自分自身のエゴに苦しめられているかが痛感させられた内容でした。

例えば、

生まれてきた子供は、確かに自分たちのもとに来てくれたけど、
あたかも所有物のような自分たちのものではない

衣食住のサポートはできても、考え方は別人格で 魂までは支配できない

あくまで主語は「子供自身」であって、大人である「私たち」じゃない

子供とは、いつかは親や大人たちから飛び立つもので、それをサポートをするのが人生の先輩としての役目である

この詩と出会って、そんな風に考えることが出来て肩の荷が少し降りたと同時に、あらためて子供との接し方について考えるようになりました。

子供は子供が主語の人生を生きている

ただそれだけの当たり前のことですが、 なかなかうまくできないですね…。

「子供について」 全文と日本語訳

以下が、「子供について」の原文の全文と、私が日本語に訳した文章です。

"On the Children" by Khalil Gibran

   Your children are not your children.
   They are the sons and daughters of Life's longing for itself.
   They come through you but not from you,
   And though they are with you, yet they belong not to you.

   You may give them your love but not your thoughts.
   For they have their own thoughts.
   You may house their bodies but not their souls,
   For their souls dwell in the house of tomorrow,
   which you cannot visit, not even in your dreams.

   You may strive to be like them, but seek not to make them like you.
   For life goes not backward nor tarries with yesterday.
   You are the bows from which your children as living arrows are sent forth.
   The archer sees the mark upon the path of the infinite,
   and He bends you with His might that His arrows may go swift and far.

   Let your bending in the archer's hand be for gladness;
   For even as He loves the arrow that flies,
  so He loves also the bow that is stable.

子供について "On the Children" by Khalil Gibran

あなたの子供はあなたの子供ではありません。
彼らの人生それ自身が憧れとなる息子であり娘です。
彼らはあなたを通じて生まれるが、あなたの一部としてではない。
彼らはあなたと共にいてもよいが、あなたの所有物ではない。

あなたは彼らに愛を与えることはできるが、考えを与えることはできない。
彼らは、自分自身の考えを持っているからだ。
彼らの肉体をあなたの家に住まわすことはできるが、魂までは住まわすことはできない。
彼らの魂は「明日」の家に住んでおり、たとえ夢の中であってもあなたはそこを訪れることはできない。

あなたは彼らのようになろうと努めることはできるが、
彼らをあなたのようにさせようとは望んではいけない。
人生は後戻りせず、昨日にとどまることもないのだから。
あなたは弓です、あなたの子供を生きる矢として前へと送り出す。
射手は、無限の彼方の目印を見定めて、
あなたの子供が速くそして遠くに行けるよう力を込めて弓であるあなたをしならせる。
射手の手の内にあるしなったあなたは、そのことに喜びを覚えなさい。
射手は、飛びゆく矢を愛するとともに、じっととどまり矢を送り出す弓も愛しているのだから。

(日本語訳:やす)

どうですか、少しは心がふわりと軽くなりましたか?

ハリール・ジブラーンとは

ところで、「子供について」を作ったハリール・ジブラーンとはどういう人なのでしょうか?

オスマン帝国時代末期に現在のレバノン北部ブシャッレ(ブシャッリ)で生まれ、少年期の1895年アメリカ合衆国へ移住、ニューヨーク市で没した。
「20世紀のウィリアム・ブレイク」とも称され、宗教・哲学に根ざした、壮大な宇宙的ヴィジョンを謳う詩や絵画を残し、その作風は後世いろいろな詩人や政治家に影響を与えた。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ハリール・ジブラーン より

自然の美しさを詩的に表すよりも、思想家として活躍された人のようです。

「子供について(On Children)」が収録されている『預言者(The Prophet)』の構想はわずか15歳というから驚きです。
子供の心も大人の心も、ともに見つめる中で生まれたのかもしれませんね。

まとめ

さて、ハリール・ジブラーンの詩「子供たちについて」はいかがだったでしょうか。

子供との接し方について見直すきっかけになれば幸いです。

あなたにはあなたの人生があるように、子供には子供の人生があります。

大人でも正しい判断や良い振る舞いをすることは難しいのですから、人生経験の短い子供ならなおさらです。

時には優しく、時には厳しく、子供が自分の人生をイキイキと歩けるように見守りたいですね。

ただし、あなたにもあなたの人生があるのですから、「子供の人生のためだけに生きる」人生とならないようにしたいですね。

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