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イチローの引退会見から学ぶべき3つのこと

2019年3月21日、大リーグ シアトル・マリナーズのイチロー選手(引退当時・45歳、本名・鈴木一朗)が引退を表明しました。

イチロー選手と言えば、日米通算4367安打を放ち、数々の金字塔を打ち立てた名選手ですね。

東京ドームでのアスレチックス戦終了後、現役引退を表明し、深夜にユニホーム姿のまま記者会見に臨み、涙もなく「後悔などあろうはずがない」と晴れ晴れとした表情で語ったのが印象的でした。

最後まで「イチロー節」満載で、引退会見は1時間20分以上に及ぶもので、

その全文は、こちらで見られます。(別サイト -AERA.dot.- にジャンプします)

イチロー引退【会見全文・前編】AERA.dot.

イチロー引退【会見全文・後編】AERA.dot.

いろんなところでイチロー選手の引退会見の”解説”は行われていますが、

引退会見を見ていて、さすがイチローと思った3点を選んでみました。

夢や目標との付き合い方の良いヒントに出会えるはずですよ。

その1:自分が納得した言葉で語る

イチロー選手は、自分がきちんと理解できて、初めてその言葉を使うみたいです。

あいまいにしないでストイックに研究して突き進むイチロー選手の基本の考え方に、触れたような気がします。

記者から「野球が楽しくなる瞬間はあったのか」と質問された時の答えの中で、

最初の2年、18、19の頃は1軍に行ったり来たり。「行ったり来たり」っておかしい? 行ったり、行かなかったり? 行ったり来たりっていつも行ってるみたいだね。1軍に行ったり、2軍に行ったり。そうか、これが正しいか。

内容的にはどうでもいいと言えばどうでもいいようなことですが、何とかなく腹落ちしない言葉は使いたくないんでしょうね。

イチロー選手は、いろんな角度から眺めて自分のものにしていくことの重要性をよく知っているのかもしれませんね。

記者から「生き様でファンの方に伝わっていたらうれしいということはありますか。」と質問された時の答えの中で、

生き様というのは僕にはよくわからないですけど、生き方と考えれば、さきほどもお話しましたけれども、人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。

フリーズすることなく一瞬でこの返しは見事です。

自分なら、「生き様ね・・・」なんだかこの記者さんは大げさな言葉を使うなぁとフリーズしてしまったでしょうね。

記者から「子供の頃からの夢である野球選手になって得たものは?」と問われて、

成功かどうかってよくわからないですよね。じゃあどこから成功で、そうじゃないのかって、まったく僕には判断できない。だから成功という言葉は嫌いなんですけど。

「成功」ってなんだっけ?確かによくわからずに何となく使いがちな言葉ですね。

このあと、イチロー選手はこのように続けます。

じゃあ、自分なりの成功を勝ち取ったところで達成感があるのかというと、それは僕には疑問なので。基本的には、やりたいと思ったことをやっていきたいですよね。

「成功」したいからやるのではなく、やりたいことをまずやろう、ってことでしょうか。

その2:夢をかなえるには言葉にすることが大事

夢をかなえるには、言葉にすることが大事。

よく聞く言葉ですが、イチロー選手も引退会見の中で次のように言っていました。

記者から、「最低50歳まで現役と言っていたので、日本球界へ復帰はしないのか?」と問われて、

 最低50歳までって本当に思っていたし、それは叶わずで、有言不実行な男になってしまったわけですし。その表現をしてこなかったらここまでできなかったかもなという思いもあります。だから、言葉にすること、難しいかもしれないけど言葉にして表現するというのは、目標に近づく一つの方法ではないかなと思います。

イチロー選手は、50歳まで現役という夢は残念ながらかなえられなかったが、そう言い続けなければ45歳まで続けることはできなかった。

夢をかなえられるかどうかはわからないけど、夢に近づくためには言葉に出して表現することが大切、と言っているようですね。

しかし、45歳まで大リーグで現役だけでも、十分にものすごい事ですよね。

その3:他人と比べるな、できることは「少しずつ進むだけ」

これもよく聞く言葉ですね。

比べるのは他人ではなく昨日までの自分だ、少しずつでも自分が成長しているかどうかが問題だ。

さて、イチロー選手は何と言っていたのでしょうか?

記者から「引退の決断に後悔や思い残したことはないか」と聞かれて、

今日の球場の出来事、あんなもの見せられたら後悔などあろうはずがありません。もちろん、もっとできたことはあると思いますけど、結果を残すために自分なりに重ねてきたこと、他人より頑張ったということはとても言えないですけど、自分なりに頑張ってきたとは、はっきりと言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか後悔を生まないということはできないのではないかなと思います。

他人と自分、どちらが頑張ったかなんて比べようがない。

ただ、自分ががんばったことは自分は分かるので、後悔しないようにするには手を抜かずに頑張るだけ。

記者から「ファンに伝わって欲しい生き様はあるか」と聞かれての答えの中で、

 あくまで測りは自分の中にある。それで自分なりにその測りを使いながら、自分の限界を見ながらちょっと超えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの間にかこんな自分になっているんだという状態になって。

他人との競争ではなく、自分の限界を少しずつ超えていく、
その繰り返しでとてつもないところまで進んでいくことができる

 だから少しずつの積み重ねが、それでしか自分を超えていけないと思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えているので。地道に進むしかない。進むというか、進むだけではないですね。後退もしながら、あるときは後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。

目標に向かって一気に飛んでいくことはできない。

少しづつ一歩一歩地道に進むしかない、後退することもあるかもしれないが、自分を信じて進むのみ。

まとめ

  • 自分が納得した言葉で語ろう
  • 夢に近づくには言葉にすることはとても大切
  • 地道に少しずつ進むしかない、他人とは比べない

引退会見と言えば涙を浮かべておこなうものだという固定観念を見事に覆してくれたイチロー選手でした。

「え、おかしなこと言ってます、僕? 大丈夫ですか?」と何度も繰り返して会場が笑いに包まれたのも印象的でした。

イチロー節が満載の会見では、上でピックアップした言葉以外にも感心させられる名言がたくさんありましたので、引退会見の全文を読んでみるのも面白い発見があるかもしれませんよ。

日米の野球界で大記録を残したイチロー選手ですが、現役をやめてどうするのかも気になるところですね。

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